危険な道具は間違った使い方をしてはいけないと教えるためだった――。千葉市花見川区の市立中学校の男性教諭(29)が刃の出たカッターナイフを男子生徒2人に突きつけた問題で、20日に停職6カ月の懲戒処分となった教諭は、行為の理由をこう説明した。磯野和美(かずよし)・市教育長は「精神的に恐怖を与える行為は絶対にあってはならない」などとコメントし、謝罪した。
市教育委員会によると、8日の2時間目の授業中、問題が起きた。教諭は1年生の教室の窓枠に鋭利なもので傷つけたとみられる「令和 元年度」という落書きを指導するにあたり、ラジオカセットレコーダーの修理に使っていたカッターナイフを手に取ると、刃を6~7センチ出した状態で最前列にいた生徒の首近くに向けた。その後、手で回しながら別の生徒に近づき、刃を向けて話を続けた。
同じく修理に使っていたドライバーを持ち出し、教卓をたたく場面もあった。「指導」は2時間目の授業内にとどまらず、休み時間、3時間目の途中まで続いた。生徒2人にけがはなかった。落書きをした人物はいまだ特定されていないという。
教室内では泣き出す生徒がおり、学校の聞きとりに多くの生徒が「怖かった」「不安だった」と回答。「怖くて学校に行けない」と1日休んだ生徒もいた。
教諭は今春着任し、生徒指導を…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル